おはようございます。熊本市北区の訪問看護ステーション優愛です。
朝晩は少しづつ暑さが和らいできましたね。今年はもしかしたら涼しくなるのが速いかもしれません。
今週末は九州地方は台風が来るかもしれません。十分注意しましょう。
今回は心房細動・心房粗動についてです。
心房細動は心房が細かく動く、つまり速く動くことを意味します。この原因として、心房のどこか(多くは肺静脈の入り口部周辺)に新たな"発電所"ができて(あるいは胎児の頃に持っていた発電所から)電気が漏れ出るためであり、それにより心房の中で不規則な電気の流れ(旋回)が起こる、という仕組みが考えられています。
心房細動になると心房は1分間に300から500回ほど興奮し、細かく動きます。ただその電気信号が心室にすべて伝えられるのではなく、房室結節(変電所の役割をする部位)で適当に間引いて伝えられます。そのため心房細動時には不規則に電気が心室に伝えられ、心臓は全体として1分間に60回から200回の頻度で不規則に興奮します。ですから脈はまったくバラパラで打ち、動悸がして息苦しくなり、時にはめまいや胸痛などの症状が出る場合があります。ただ、心室につたわる脈がそれほど速くない場合には、まったく症状のない患者さんもいます。
心房細動は、時々発作の起こる(つまり心房細動が出現する)「発作性心房細動」と、心房細動の状態がずっと続く「持続性(慢性)心房細動」に分けられます。心房細動によく似た不整脈に心房粗動がありますが、心房粗動では心房の中で一定の回路を通って規則的な電気の旋回が起こっています。
心房細動は70歳を超えると、病気のあるなしに関係なく数~10%の人に現れてくる不整脈で、原因は心房の筋肉の一種の老化現象ではないかとも考えられています。その一方で若い人にも出ることがあり、それらの多くは体質的な理由で起こり、また、高血圧、肺疾患、甲状腺機能亢進(こうしん)症、弁膜症、心臓の手術後では、より生じやすくなります。
では、本日もご安全に。行ってらっしゃい。
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